「賜る」のお勧め文例30選とNG例




この記事を書いた人

使える「ビジネス敬語.com」編集チーム

月間40万PVを越えるビジネスパーソン向けメディア。日々のビジネスシーンなど、あらゆるシーンで、是非ともご活用ください。



【みんなの投票】「賜る」のお勧め文例は
  • →(該当する答えがない)選択肢を新たに追加する

 

以前、
ある式典で司会進行役を
任されたことがあります。

入念に原稿を作り
式典の数日前に知人に
チェックしてもらいました。

一ヶ所だけ誤りを指摘されました。

「それでは、ご来賓の方々よりご祝辞を承ります」

「承ります」は誤りで
「賜ります」が正解です。

知人のおかげで恥をかかなくて済みました。

ビジネスシーンで
何かと使われることの多い
「賜る」という言葉。

賜る(たまわる)と承る(うけたまわる)。

この2つの言葉は
ビジネスシーンで頻繁に登場しますが、

意味が似ているため、
かつての私のように使い方を
間違えてしまうことが多くあります。

あなたは正しく使いこなせていますか。

「賜る」・「承る」
聞いたことはあっても
意味がわからない人が多いと思います。

目上の相手や取引先に対して、
あるいはかしこまったシーンで

幅広く使われるため、
間違わずに使いたい言葉です。

今日は、
「賜る」の正しい意味や使い方や例文
「承る」との違いなどを記事にしました。

「賜る」の意味

賜る(たまわる)の意味として、
そのほとんどは「もらう」の謙譲語です。

目上の方から品物や行動、
お気持ちなどを「もらう」際に、

「いただく」と表す場合が多いのですが、
そのさらに上位表現です。

重要な取引ではもちろんのこと、
例えば神事などでも使用しますので、
謙譲語として最上位の表現と言えるでしょう。

こちら側にとって

「もらうには贅沢なもの」
「もったいないくらい良いもの」
「そこまでしてもらえるなんて」という、

非常にへりくだった姿勢を表しています。

 

出くわす機会の少ないほうは、
尊敬語としての「賜る」です。

目上の方が、品物や行動、
お気持ちなどを「与える」ことを、
「賜る」で表すこともあります。

「〇〇社長よりご支援を賜ったことで、この地域に活気が戻りました。」などの使い方をします。

「賜る」の使い方

前述しましたように、
「賜る」には尊敬語と謙譲語の
2つの用法があります。

どちらも意味合いとしては、
「何かを貰う」「何かをして貰う」

といった意味合いを持っていますが、
対象となる相手が異なります。





それでは、
「賜る」の使い方を確認していきましょう。

「賜る」はビジネス文章などで敬語として使う

「賜る」はとても丁寧な表現になるため、
通常の会話の中で
用いられることはほとんどなく、

催事のスピーチやビジネス文書など
フォーマルなシーンで使用される言葉です。

・「ご支援を賜りありがとうございます」
・「記念品を賜りました」など、

お礼文や挨拶文の
丁寧な表現として使われることが多く、

スピーチなど挨拶の言葉
としても用いられます。

かなり丁寧な言い回しになるため
堅苦しい印象でもあり、

身近な友人や上司に使用すると
嫌みと取られることもあるので、
注意が必要です。

「もらう」の謙譲語としての「賜る」

「賜る」は目上の人から
何かを「もらう」ことを指す謙譲語です。

目上の人から何かをいただいたことを、
自分の「もらう」という行動を

へりくだって表現することで
相手を立て敬う気持ちを表します。

・「お言葉を賜りました」
・「記念の品を賜りました」

「与える」の尊敬語としての「賜る」

相手が自分に何かを「与える」ことを
指す場合の「賜り」は尊敬語です。

相手に「していただく」という意味の
丁寧な言い回しとして用います。

「ご支援を賜り、誠にありがとうございます」
などと用います。

また、
目上の人に何かをお願いをする場面で、

「してください」の
丁寧な言い回しとしても用いられます。

・「ご理解賜りますようお願いいたします」
・「ご列席賜わりますようお願いします」

「賜る」と「承る」の違い

「賜る」の類語として、
「承る」という敬語があります

「承る」は、対面だけではなく、
文書やメール、伝言、注文などにも

使用できる敬語で、
幅広いビジネスシーンに使われます

どちらもビジネスシーンで
よく使用されている敬語なので、
違いを把握し、

使い方をしっかりと
マスターしておきましょう。

「賜る」は、
「もらう」や「与える」といった
意味合いがあり、

目上の人から物をもらうときや
何かをお願いするときなどに使用されます。

一方、「承る」は、
「引き受ける」や「了解する」
という意味
があり、

「伝言」や「注文」を
受けるときなどに使えます。

「承る」は、
厚意や助言などに対して使うのが一般的で、
品物には使用しないので注意しましょう。

「賜る」のお勧め文例30選

1、平素は格別なご愛顧を賜り誠にありがとうございます。

2、先生からご指導とお力添えを賜りおかげさまで合格することができました。

3、ここは私には判断いたしかねるので先生のご意見を賜りたいのですが

4、陛下が受章者にお言葉を賜る

5、永年勤続を評価していただき定年祝いとして社長より記念品を賜りました

6、今日はおかげさまでありがたい話を賜りました

7、ただいま浜村様よりご紹介賜りました。北森史夫と申します。

8、芳賀さんは今回の救援活動を評価され感謝状を賜りました

9、何とぞご協力を賜りたく、折り入ってお願い申しあげます。

10、今後ともいっそうのご高配を賜りたく、重ねてお願い申し上げます。

11、社内のコロナ対策の件について、ぜひ滝沢様よりご意見賜りたく存じます

12、この業界で一人前になるため、今後も、ご指導ご鞭撻を賜りたく願っております

13、細川代表にはご多用な中ご光臨を賜りまして、誠にありがとうございます。

14、先日は誠に結構なお品をご恵贈賜りまして、心より感謝申し上げます。部署内全員で有難く美味しくいただきました。

15、永野様にはご多忙な中、本日はご出席を賜りまして、誠にありがとうございます。

16、早々にご丁寧な賀状を賜りまして、誠にありがとうございます。

17、今日は社長からたいそうなお言葉を賜りました

18、遠方から参加した価値があり、中村教授からとてもありがたいお話を賜りました

19、来賓の方々からお言葉を賜りたいと存じます

20、今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

21、今年は地道な営業努力が実を結び社長賞を賜りました

22、ご質問を賜りました件につきまして回答を申し上げます。

23、今回の震災に関しましては多大なご支援を賜り感謝申し上げます。

24、この度の休業につきましてはご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。

25、今後の支社の方針につきましてご意見やご指導を賜れれば幸いです。

26、今回の展示会では貴社にご協力賜り、大変恐縮です。

27、契約していただいた上に、先日はお土産まで賜り、大変恐縮です。

28、価格改定につきまして御社のご意見を賜りたく存じます

29、本年度の目標数値が達成できたので会社から貴重な記念品を賜りました

30、挨拶を賜りたく存じますので、よろしくお願いいたします。

「賜る」のNG例

・確かに日程変更の件賜りました。
・只今、渡辺は外出中ですので、伝言賜ります。
・ご依頼いただきました見積もりの件につきまして、賜りました。
・今回のご依頼は納期の関係で賜ることができません。
・お客様からのご伝言を、私、鈴木が賜りました。
・商品サイズはM、数は30で賜ります。今後ともよろしくお願いします。
・賜ったところによると、宮下様は病気になられたようだ。

このような使い方はNGですから
注意が必要です。

「賜る」をビジネスマンはどう使うか

「賜る」は、
フォーマルな場や文章に使用される
格式張った表現のため、

使用する状況や頻度に
配慮することも大切です。

地位や年齢が上の人でも、
直属の上司など親近感のある人に使用すると
違和感を与えかねません。

「わざとらしい」「嫌味たらしい」など、
不快な印象を与えてしまうことも
あるため注意しましょう。

また、
相手に失礼がないようにと
思うあまり多用してしまうと、

逆に軽々しい印象を
与えてしまうこともあります。

使い過ぎには注意して下さい。

たとえ地位や年齢が上の人から
受けた厚意や心遣いだとしても、

日常的にあるような事柄に対しては
別の表現を用いるなど、
状況に応じて使い分けをしましょう。

ビジネスシーンでは、
よく似た言葉の「承る」のほうが
耳にするケースが多くあるため、

時々確認をしておかないと、
使い方を混同してしまうかもしれません。

常々声に出しておかないと、
大切な場面で「噛んで」しまいますから、

目で読むだけでなく、
音読して確認すると、
より理解を深められます。

「賜る」は使い方に注意は必要ですが
格式ばったシーンやここぞというときは
威力を発揮する一言です。

正しくマスターできると
ビジネスはワンステップ上のステージに
行けることは間違いありません。



【スポンサードリンク】


リアルタイム速報。みんなの投票!お勧め文例は

[get_log_list num=7]

覚えるだけで出世するビジネス用語大辞典163選

あいにくいただいたお電話でおかげさまで
おさしつかえなければおっしゃることはわかりますがおほめにあずかりまして
お引き立てにあずかりましてお気持ちはありがたいのですがお言葉に甘えて
お言葉を返すようですがお呼び立てしてお口汚しに
お構いもできませんでお骨折りをいただきましてお持たせですが
お時間をいただきたいお耳に入れておきたいお手すきの折に
お手をわずらわせてお手数ですがお心づかいをいただき
お世話になりますお世話様ですお足元が悪い中
お待たせいたしましたお知恵を拝借したいお答えするほどのことでは
お納めくださいお忙しい中をお名残り惜しいのですが
お名前はかねがねお目にかかるお目通し
お役に立てず
かえって気づまりですからかしこまりましたごもっともでございますが
ご希望に沿えずご教授願いますご健勝
ご賢察ご指摘いただきましてご承知のとおり
ご清栄ご足労ご多用中申し訳ありませんが
ご迷惑とは存じますがご容赦くださいご要望にお応えできず
さっそく調べましてさようでございますかすでにお聞き及びのことと
せっかくの誘いですがそこをなんとかその節は
それはお困りでしょう
ただいまつかぬことをとおしゃいますと
とんでもございません謹んで
なにとぞ、あしからず
ひとかたならぬひとつ確認させていただきたいひらに
ぶしつけなお願いでほんの気持ちですが
一言もありませんが
まことに不本意で
やぶさかでないよけいなことかもしれませんがよろしければ
よんどころない事情で
私でよければ私どもの不手際で私の一存では
私の考え違いでしたら私事で恐縮ですが
恐縮ですが駆け出しですが空茶ですが・粗菓ですが
君だから言うのだけど君を見込んで口幅ったい
合わせる顔がないのですが今、よろしいでしょうか催促がましいようで
至りませんで時下ますます失礼ですが
釈然としないのですが取り込んでいますので承服
深謝申し遅れて拙宅
折り返し説明が足りませんで存じます
長居をいたしまして
二、三、質問してよろしいですか念のため
不行き届きで
不退転の決意
不調法ですみませんが
別の見方をしますと
本当は言いたくないのですが
無理を承知で
力不足で
老婆心ながら
僭越(せんえつ)ながら
忸怩(じくじ)たる思いで
慙愧(ざんき)に堪えず
油を売る
ご査収
ご快諾
如才ない
相殺
ささやかですが
重々承知
承知いたしました
善処します
ちなみに
当方
予めご了承ください
ご存知
ひとえに
衷心より
賜る
不徳といたすところ
ご推察のとおり
ご提示いただいた
光栄です
幸甚に存じます
申し上げます
お気になさらず
ご了承ください
すべからく
ご指導ご鞭撻
お力添えをいただき
ご指南
ご厚情
ご高配を賜り
ご配慮いただき
致し方ない
ご参照ください
ご所望でしたら
気の置けない
かたじけない
よろしくお伝えください
先立って
かねてより
微力ながら
またの機会に
これもひとえに
お取り計らい
ご用命いただき
お力添えをいただき
ご尽力をいただき
蓋然性が高い随時連絡します